満足のいく配信環境が組めましたので、備忘録として残しておきます。
2PCの電気代は気にしない
内容は主に
- 音声周りの繋ぎ込み
- OBSの設定
の2点です。
2PC環境のメリット
自分が2PC環境を組んでいる理由はメリットどうこうよりロマンの部分が非常に大きいです。
この前提をお話した上でメリットを書き記します。
配信ツール等を起動してもゲームの動作に影響しない
2PC環境を組む一番の理由だと思います。
リッチな配信画面を組もうとすると、どうしてもCPUにもGPUにも負荷がかかってきます。
そうすればゲーム、もしくは配信関係のツールの動作が重くなってしまいます。
ここで2PCにすれば根本的に処理が分担されるので、リッチな配信画面が組みやすくなります。
マルチタスクができる
Discordで通話をしながらゲームをしていて、Discordの音量調整をしたいと思うことは多々あると思います。
1PCであれば裏画面に行く必要があるため、一時的にゲームが操作不能になります。
ですが2PCであればゲームの手を止めることなく裏の操作ができます。
また、時間のかかる重い処理をしながら別の事をする事もできます。
例えば動画のエンコードは、CPUがフル稼働するため他の事はほとんどできませんが、
2PCであればサブPCにエンコードさせつつ、メインPCでゲームする事ができます。
目標事項
今回の環境を組むにあたっての前提事項は以下の通りです。
- ゲーム用PCはゲーム以外を起動しなくてよくすること
- これを達成できないなら2PCの意味がありません。
- ゲームプレイ環境を妥協しないこと
- 配信・録画のためと言って妥協しません。
- QHD240Hzのモニタでゲームすることを諦めません。
- 配信・録画品質を妥協しないこと
- ゲーム環境のためと言って妥協しません。
- 不安定要素をなくします。
これらを踏まえて環境構築の条件は
- できる限りハードウェアで完結させること
- ソフトウェアはWindowsのアップデート等で動かなくなったり、高負荷時に動作が停止したりと不安定になることがあります。
- キャプボで取得するのは映像のみとすること
- HDMIに音声を流しキャプボで取得することもできますが、やりくりが面倒になります。
- そのためUSB-DACから出力し、ハードウェアでやりくりすることにしました。
という形になりました。
それでは本題に入ります。
環境構築
構成機器
- PC 2台
- スペック詳細はこちら
- キャプチャーボード
- オーディオインターフェイス 3台
- オーディオミキサ
- USB-DAC
キャプチャーボードはStreamPCに。
ほかは次項参照。
音声ケーブルの配線
まずは図解
各機器の接続先は 赤背景はGamePCに、青背景はStreamPCに繋げています。
各接続の意図について
マイク→MG06
マイクから直接UR22Cでもいいですが、MG06を挟んでいる理由は2つあります。
まずは音声の分岐。
自分の環境ではGamePCにもマイクの音を入れたいので、どこかで分岐させる必要がありました。
UR22Cで分岐させるのもいいですが、通話音声の出力もUR22Cからなのでそのあたりの調整が面倒になり元から分岐させる方針へ。
もう1つは拡張性。
例えば、MG06にギターとかを繋げてあげるとそのまま弾いてみた録音環境の出来上がり。
この時マイクを抜く必要がないので非常に楽です。
音楽も興味はあるので‥‥予定は未定。
あとはプリアンプとしての活用もありますが、UR22C自身でも充分なため重要度は低めです。
ZOOM U24
これがないとGamePCでVCができません。
Discord等はStreamPCで繋いでいますが、VALORANT等ゲーム内VCが活発なゲームもやっているので、GamePC用のA-IFを用意する必要がありました。
MIX12
これまでPCを触ってきて一番QoLの上がったデバイスです。
図解を見てもらうとMIX12に矢印を繋げている部分は、1,2,3/4,5/6,7/8という5つの箱に分けてあります。
これらをそれぞれ別々に音量調整できます。
通話音はそのままゲーム音だけ下げるといった事ができるので非常に便利です。
映像ケーブルの配線
GPUからキャプボと使うモニタに繋いで終わりです。
GamePCからキャプボのパススルーを経由してモニタに繋げばいいですが、自分の環境だとモニタのスペックを引き出せないので一工夫しています。
興味ある方はここをクリックして展開してください。
使用モニタはQHD240Hz、GC573のパススルーはQHD144Hzまでしか対応しておらず‥‥
でも240Hzでプレイしたい、って事で困っていました。
あたらしいキャプボ(4k240Hz対応)を買う一歩手前まで行きましたが、Windowsの設定で解決できました。
- PCからモニタ・キャプボにそれぞれケーブルを繋げる(パススルーを使用しない)
- Windowsのディスプレイ設定で「画面の複製」を選択
- 「モニタの詳細設定」からそれぞれ240Hz、120Hzで出力
これでモニタには240Hzが、キャプボには120Hzが出力されるようになりました。
Nvidiaの設定も弄ったのですが、あまり覚えていないので省略。
この出力先毎にリフレッシュレート変えれるのはいつからできたんだろう‥‥win10の時はできなかった気がします。
ほとんどの人はキャプボのパススルーを使用すればいいと思いますが。
OBS設定
先に重要度の高い設定を抜粋
内容の詳細は後述するので、概要だけ箇条書き。
- 音声は分割して別のトラックに
- 自分の声・ゲーム音・通話相手の声を別々のトラックに
- 音声はシーン毎のソースから
- 環境設定の音声タブから入れない
- Twitch配信の解像度を1536x864に
- Twitchはビットレートが低いため
- キャプボ映像のプロパティから「バッファリング」を有効に
- 実感しては無いけど有効にしない理由も無い
重要な箇所を抜粋して記載していきます。
出力設定-配信
Twitch配信時
Twitchは合計6000kbpsを推奨値としていて、これを大きく上回ると配信できなくなります。
7000kbpsぐらいなら正常に配信できるらしいですが、無理して上げるほどの効果も無いし突然配信を切られる方が面倒なのでそこは自己責任で。
マルチトラックビデオは最高解像度が低くなる(と自分は解釈した)ので無効にしています。
基本的にTwitch配信ガイドラインを参考にしています。
※映像エンコーダのAMD HW H.264(AVC)はNVencのRadeon版だと思ってもらえれば。
自分はアクションゲームの配信を主に考えていて画面が激しく動く事が多いです。
画面が激しく動く場合においては1920x1080(フルHD)に6000kbpsというのはかなり低く、ノイズが出まくります。
ノイズを抑制するためには解像度は低い方がいい。けど拡大された時は当然粗が目立つ‥‥
このへんのバランスは個々のさじ加減です。
自分のさじ加減では1920x1080からは解像度を落とすも、1280x720までは落とさない所へ。
あと(詳しくは知らないが)解像度は16や8の倍数だと都合が良いらしく。
この2つを満たすのが1536x864でした。
YouTube配信時
YouTubeはサーバー側でいい感じにエンコードしてくれます。
上限ビットレートは51000Kbpsらしいです。
自分の環境である1440p,60fps推奨の24Mbpsにしています。
推奨設定はYouTubeヘルプを参照。
高画質・高音質で配信したいならYouTube一択だろうなぁと。
でも配信環境が整っているのはTwitch。
どっちがいいとかじゃなくそれぞれ良い所があります。
出力設定-録画
録画は可変ビットレートの方が良いが、録画ファイルは肥大化するので注意。
CQPの数値は大きくするほど容量が小さくなり、画質が荒くなります。
音声
ここでは全部無効化。
シーン毎に音声ソースを設定しています。
モニタリングデバイスにM4 Motuの3-4チャンネルを指定しています。
これでMIX12の7/8チャンネルでモニタすることができます。
また、OBSのプレビュー画面をDiscord共有した時にこのモニタされている音声が相手に聞こえるようになります。
ソース設定
音声関連
このようにソースに音声入力キャプチャ・音声出力キャプチャを追加しています。
こうしているとシーン毎に配信に乗せる音声を選ぶことができます。
また、オーディオの詳細プロパティは下記のように設定しています。
右がわのトラックですが、1は配信に載せる音を選択しています。
2~6は動画編集ソフトで後からON/OFFできるようにトラックを分けています。
おわりに
配信・録画環境について大まかに書き記しました。
もし配信環境が明日吹き飛んだとしてもこの記事があれば再構築にそれほど時間がかからないと思います。
すべてを書ききったわけではありませんが、大事なところはこれで抑えられたと思います。